「資金調達のためのM&A戦略 〜カプセルホテル売却の成功事例〜」

資金調達のための最適解！カプセルホテルの売却

- 案件の概要について教えていただけますでしょうか。

　売り手様は東京都内でカプセルホテルのような小規模な宿泊施設を複数運営されており、そのうちの一つを売却された案件です。今回の買い手様は建設業の企業様でございます。

オペレーションの課題を乗り越える：売却成功のアプローチ

- オーナー様が売却を検討された背景について教えていただけますでしょうか。

　売り手様は複数のホテルを経営されておりましたが、諸事情により資金が急ぎで必要となったため、売却を決断されました。その中でも、一番規模の小さいホテルを売却することを選択された、という経緯でございます。

- オーナー様は抱えていたM&Aに対する不安や課題、また、それに対してどのようなアプローチをされたのか教えていただけますか？

　まず買い手様が適切かどうかという点や、オペレーションの課題がございました。ホテルはカプセルが30部屋程度の規模で運営されておりましたが、人件費がかかりすぎていたり、清掃のオペレーションが非効率であったりと、さまざまな課題がありました。特に清掃業者との連携がスムーズでなかったため、業務の効率化が求められておりました。
　そのような状況下で、現状のオペレーションでも売却が可能かどうかという懸念がございましたが、適切な組み換えやスキームの提案を行い、最適な形で進めることで不安を解消することができました。

買い手とのマッチング戦略、成功のカギを握ったネットワークの豊富さ

- 買い手のオーナー様を見つけられた経緯について教えていただけますでしょうか。

　弊社は多くの顧客様とネットワークを持っており、その中でホテルの取得を検討されている方々と面談を行いました。ホテルを取得したいというご希望や、ご希望エリア・条件などを考慮し、実際にニーズに合致する方々へご提案を進めました。その結果、適切な買い手様を見つけることができました

- 印象に残っているエピソードや困難だったポイントについて教えていただけますか？

　難しかった点としては、従業員様や業務委託で働かれていた方々の対応です。売却後もそのまま継続して働かれるのか、また、辞められた場合の人員補充はどのように進めるのかといった点が課題となりました。最終的に、従業員様は退職されることとなりましたが、その後の人員配置については慎重に検討する必要がありました。

- 実際に、従業員様の譲渡についてどのような対応をされたのでしょうか。

　提携先の企業様がございましたので、そちらから新たな人員を手配し、円滑に引き継ぎを行いました。特に、ノウハウの継承をしっかりと行った上で、新しい運営体制としてスムーズな事業移行を実現できました。

- この案件が成功した要因は、どのような点になるのでしょうか。

　成功の要因としては、まず買い手様の数が多かったことが挙げられます。弊社では、多くの顧客様とネットワークを築いております。その中には、「ホテルを取得したい」という具体的なニーズをお持ちの企業様もいらっしゃいました。そのため、適切な案件を迅速にマッチングできたことが大きな要因となったと考えております。

豊富な専門知識が導いた円滑なディール

- 売り手のオーナー様が最も満足されたのはどのような点だったのでしょうか。

　今回の案件は、ホテル業界特有の専門知識が求められるディールでした。弊社は宿泊事業に特化したM&Aを行っておりますので、その知識を活かしながら円滑に進めることができました。その結果、売り手様の負担が少なく、取引をスムーズに完了できたことにご満足いただけたようです。

- オーナー様とのアフターストーリーがございましたら、教えてください。

　
　現在も引き継ぎの過程にありますが、順調に進んでおります。買い手様はもともとホテル事業に関心があり、ノウハウを得たいという目的も持っていらっしゃいました。現在もその目的が達成されている形となっております。売り手様も、計画通りキャッシュを得ることができ、全体的に満足いただいている状況です。

ホテル業にて売却を検討されている方へのメッセージ

- 最後に同業種の方へのメッセージをお願いします。

　ホテル業界においては、不動産を自社で所有して運営されている経営者様、賃貸不動産を活用して運営されている経営者様がおられるかと思います。現状、弊社は賃貸不動産を活用されている経営者様の実績が多いです。「賃貸のホテルではM＆Aが難しいのではないか」とお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、実際には可能です。その点を広く周知し、有益な情報をお伝えしていきたいと考えております。