譲渡額
~1億円
売上高
非公表

飲食業界の事例

創業35年余りの黒字経営の駅前老舗寿司店を会社譲渡

エリア
関東
オーナー
80代
売却検討理由
後継者不在
スキーム
株式譲渡

鈴木 文雄

株式会社弘優社

黒字経営を続けてい居た飲食店様ですが、オーナーの高齢化と後継者不在を理由にコンサルティング業の企業様に株式譲渡されました。

信頼と透明性が導いたM&A成功の秘訣

― 案件の概要について教えていただけますでしょうか。

 寿司屋の案件です。この寿司屋は創業30年以上の歴史があり、食べログでの評価も3.7を維持しておりました。収益も安定しており、年商は約1億4-5000万円ほどの中堅規模の案件です。買い手様は、創業して半年ほどの新しい企業様でした。 代表者様は、以前はメガバンクでご活躍されていた方でした。独立されてからは、ホールディングス型の事業展開を視野に入れられており、そのうちの1つの事業として飲食業をご選択されました。

― 交渉において困難だったポイントを教えてください。

 売り手様買い手様ともにニーズがマッチしておりオーナー様の交渉では大きな問題なくスムーズにディールが進行しました。一方で、店舗物件の大家様が買い手様の創業年数が浅いことに対して不安を感じており、交渉が難航しました。この案件全体としては、最初にスタートしてから完了するまで8-9か月ほどかかりました。

― 不動産事業者様との交渉について、鈴木様ご自身も関与されたとのことですが、どのようなプロセスを経て解決されたのか教えていただけますでしょうか。

 交渉は弁護士の力も借りて進めました。 今回の案件は会社売買だったため、最終的には、大家様にも新しい買い手様の事業計画や経営の安定性を十分にご理解いただくことで、ご納得いただきました。  

健康なうちに事業整理を。老舗オーナーがM&Aで得た安心感

― 売り手のオーナー様が最も満足されたのはどのような点だったのでしょうか。

 オーナー様は70代後半から80代に差し掛かるご高齢の方で、年齢的なご不安が背景にありました。またこのオーナー様は、様々な事業を展開されており、飲食事業の宅配やケータリングを含め、店舗数にして20店舗ほど展開されていました。少しずつ、事業の整理を進められていたそうなのですが、コロナ禍で大きな打撃を受けておりました。今回の案件は、そのような状況の中で最後に残った優良な事業でございました。 紆余曲折を経ながらも最終的に売却が成功し、オーナー様に非常に安心していただけました。 また、ご成約に至れたことはもちろんのこと、 一番はオーナー様ご自身が健康なうちに事業を整理し、相続などの将来的な問題に備えることができた点に非常にご満足されたようでした。ご自身が存命である限り、譲渡後も店舗の運営に少し関わり、運営に関するアドバイスを続けたいとお話されていました。  

M&A成功の鍵は、信頼できるパートナーとの連携

― 事業売却を検討されているオーナー様に向けてメッセージをお願いします。

 M&Aは、買い手様が自分自身の時間をお金で買うことができる点が大きなメリットです。売り手様にとっては、ご自身の事業・従業員の方々を継承させることができるため、非常に大きなメリットがあることは、間違いありません。M&Aの成功には、正確なデータのご提供が1番重要だと考えております。

 最近では、M&Aにおいて悪質な企業も増えてきているため、弊社では原則として積極的な営業活動は基本的に行っておらず、ダイレクトメールを送ったり、売り手様に対して積極的にアプローチすることはほとんどありません。弊社が取り組む案件は、基本的には売り手様からのお申し出がある場合や、信頼できるご紹介者にご依頼された案件に限られます。悪質な事件が多い中、信頼できるパートナーと連携することが大切だと考えております。