譲渡額
非公表
売上高
非公表

EC業界の事例

アパレル通販事業のM&A—スピード感が鍵となった成功事例

エリア
関東
オーナー
30代
売却検討理由
事業の選択と集中
スキーム
株式譲渡

佐藤 精一

売れるD2C業界M&A社

今回の案件では、売り手オーナー様が「できるだけ早く事業を手放したい」という明確なご意向をお持ちだったため、スピード感を重視したアプローチを行いました。結果として、初回の接触からクロージングまで2ヶ月足らずで進めることができた点は、大きな成功要因だったと考えています。
また、本案件では、売り手と買い手の事業内容が一見すると異なるものの、グループ会社にBtoC事業の経験があったことや、ターゲット層の親和性が高かったことが、成約につながるポイントとなりました。M&Aでは単純な事業の一致だけでなく、「相性」や「強みの活かし方」が重要であると改めて感じました。
さらに、今回のM&A後、売り手オーナー様から「知人を紹介したい」とのご連絡をいただけたことも印象的でした。これは、単なるM&A取引にとどまらず、売り手オーナー様との信頼関係が構築できた証であり、非常に嬉しい出来事でした。M&Aは売却後のフォローも大切であり、円滑な引き継ぎが双方にとって良い結果をもたらすと考えています。
D2C業界は、広告費やCPAの管理など、業界特有の課題が多い分野です。そのため、M&Aを検討される際には、業界の仕組みを深く理解し、適切なアドバイスができる専門家に相談することが成功の鍵になります。今後もオーナー様のご意向に寄り添い、最適なM&Aをサポートしていきたいと思います。

アパレル通販事業のM&A 概要と背景

ー ディールの概要を教えてください。

売り手様はアパレル通販会社で、年商は数億円規模です。買い手様は自社工場を持ち、製造を行っている部品メーカーです。

ー 売り手様がM&Aを検討された背景を教えてください。

売り手様は別事業も展開しており、そちらにリソースを集中させたいとお考えでした。そのため、現在の事業については、「良い買い手がいれば売却を検討したい」とのご意向がありました。

スピード重視のアプローチで実現したM&A

ー 売り手のオーナー様は、どのような不安や課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

不安というよりは、オーナー様が一人で事業をされていたためリソースが限られていました。業務委託やアルバイトを雇ってはいたものの、継続的に本事業に自らのリソースを割くことが難しい状況でした。また、別事業に注力していきたいというご意向もあり、「できるだけ早く事業を手放したい」とお考えだったそうです。

ー そのようなご意向に対して、アドバイザーとしてどのようなサポートをされたのですか。

まずは状況を把握し、どのような買い手様を望まれているのか、何を重視されるのかなど、詳細なヒアリングを行いました。その上で、今回はスピード感が重要だったため、M&Aの決済が早いオーナー企業を中心にアプローチを進めました。半年ほど買い手が見つからない状況が続いていたのですが、ご紹介をきっかけに、あるオーナー企業とご縁が生まれました。その企業が高い関心を示してくださり、そこからとんとん拍子で話が進んでいきました。

売れるD2C業界M&A社 佐藤 精一 氏

パートナーシップが結んだ縁、成功した要因とは

ー どのような経緯で、買い手様をご紹介いただくことになったのですか。

現在、私は一人で会社を経営しており、リソースが不足している状況です。そのため、M&A仲介会社などのパートナー企業と連携しながら進めています。今回のご紹介も、そのうちの一社を通じていただきました。

ー 今回の案件が成功した要因は何だとお考えですか。

ご縁が大きかったと思います。買い手様は売り手様と全く異なる業態なのですが、グループ会社で一部BtoC事業を手がけていたため、BtoCのノウハウをお持ちでした。また、売り手様のエンドユーザー層が比較的若年層であり、買い手様のビジネスと非常に相性が良かったため、買い手様も大きな関心を持ってくださいました。本当にご縁に恵まれた案件で、運が良かったと感じています。

ー 売り手オーナー様が最も満足されたポイントを教えてください。

最も満足していただけたのは、ディールが早期に成立したことです。初回の接触からクロージングまで、わずか2ヶ月足らずで進めることができました。「時は金なり」ではないですが、オーナー様は「早く別の事業に取り組みたい」という強い思いをお持ちだったこともあり、スピード感を持ってディールを成立させられたことが、大きな満足につながったのではないかと思います。

M&A後のアフターストーリーとD2C業界の方へのメッセージ

ー M&A後のアフターストーリーをお聞かせください。

クロージング後も、引き継ぎ作業の確認を含めて、定期的にご連絡をさせていただいていました。売り手のオーナー様と「何か齟齬はありませんか」「大丈夫ですか」といったやりとりを1〜2ヶ月間行い、「全く問題ないです。うまくいっています」とお返事をいただき、安心しました。さらに、2ヶ月ほど経った頃、「ぜひ紹介したい方がいるんです」とご連絡をいただき、売却を検討されている社長様をご紹介いただきました。信頼していただいているからこそのご紹介だと思いますし、非常に嬉しかったです。

ー M&Aを検討されてるD2C業界のオーナー様へメッセージをお願いします。

M&Aを行う際は、業界のことを深く理解している方に相談することをおすすめします。例えば、私は前職で不動産業界に携わったことはありますが、業界の内情まで深く理解しているかといえば、正直そうではありません。そのため、不動産業界の方にご相談いただいても正直わからないことも多く、マッチング自体は可能ですが、精度は低くなってしまうでしょう。人材紹介のようなサポートはできるかもしれませんが、 業界特有の事情を踏まえたアドバイスをするには、やはり深い理解が必要です。D2C業界は「広告費の獲得効率を1円でも2円でも下げていこう」「CPAを1円でも抑えよう」という世界です。こうした業界特有の利益構造や仕組みを正しく理解していなければ、売却時に最適な提案をすることは難しいでしょう。また、売却に際しては、利益構造の見直しが必要になるケースもあります。そのため、D2C業界に精通し、一緒に売却に向けて進められるアドバイザーに依頼することをおすすめします。