岡本様: 私はもともと、短大時代に教職免許を取得しておりましたが、社会人としてのキャリアのスタートは宝石鑑定士でした。アメリカのGIA(米国宝石学会)が発行するGG資格(Graduate Gemologist)を取得し、宝石鑑定士として社会人としての第一歩を踏み出しました。
その後、アパレル業界へと転身し、セレクトショップにてナンバー2の立場で勤務しておりました。在職中、アパレル会社の社長がご逝去され、当時はまだ大学生でいらしたご子息が急遽、事業を継承されることとなりました。 ただし、社長ご自身は生前、ご子息への事業承継を強く望まれていたわけではなく、むしろ廃業も視野に入れ、奥様と協議されていたようです。そのため、私および奥様もご子息による承継には反対しておりましたが、最終的にはご子息の強い意志により、親族内承継という形で事業の継続が決定されました。しかしながら、結果としてその事業承継はうまく機能せず、約5〜6年のうちに会社は解散・消滅することとなりました。
現在は、「大阪事業承継パートナーズ」をチームで運営しております。パートナーである各士業とは十数年来の友人もおり、士業資格に加えて事業承継士の資格を取得したことをきっかけに、「共に中小企業の支援に取り組もう」とのお声がけをいただきました。それを機にアパレル業界から転身し、現在は事業承継およびM&Aの支援業務に従事しております。
まったく異なる業界からの転身であり、経歴としてはやや珍しいかもしれませんが、アパレル業界で事業承継に失敗した経験を通じて、事前の準備がいかに重要であるかを痛感しておりました。また、「もっと自分にできることがあったのではないか」という後悔もあり、その思いが「必要な中小企業を一つでも多く残したい」という現在の原動力につながっています。
当時はまだ「事業承継」や「M&A」という言葉が今ほど一般的ではなく、インターネット環境も十分とは言えなかったため、相談できる場所も限られていました。現在では、情報や相談先が格段に増えたことで、私自身がその相談相手の一人として力になりたいと考え、この仕事に従事しております。
なお、弊所では仲介業務は行わず、FA(ファイナンシャル・アドバイザリー)業務に特化したご支援を提供しております。
岡本様: 私の強みは、リアルな失敗の経験と、そこから得た知見を持っている点にあると考えております。失敗そのものが良いことかどうかは一概には言えませんが、実際に自身の身をもって経験したからこそ得られる学びは、机上の理論からは得難い貴重なものだと感じております。
私が失敗を経験した事業承継では、法的な手続きや書類上の準備は一見問題がなかったように思われました。しかしながら、関係者間のコミュニケーションの行き違いなど、「人」に起因する課題によって、結果として事業承継はうまくいきませんでした。この経験から、事業承継においては形式的・理論的な支援だけでなく、現場の空気感や関係者の感情といった数値化できない要素への配慮が極めて重要であると痛感しております。
そのため、私はいわゆる一般的なコンサルティング的支援にとどまらず、現場の状況や関係する方々の想いを丁寧にくみ取り、必要に応じて専門家の皆様と連携しながら、感情面も含めた総合的な支援を行うことに力を入れております。
また、事業承継においては、現場の従業員の皆様と経営者様との間をつなぐ「橋渡し」の役割が極めて重要であると考えております。私自身、かつて現場の空気を肌で感じながら、同時に経営者様のご意向も理解するという立場にあった経験がございます。
そのような立場から、従業員の皆様にどのように伝えれば納得を得られ、行動につながるのか、また、どのように事業を引き継げば社内の混乱を最小限に抑えられるのかといった実務的な観点についても、具体的なアドバイスをご提供できると考えております。
加えて、M&Aにおいては、特にPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)領域を得意としております。また、私どもはチーム体制にて支援を行っており、税理士、弁護士、社会保険労務士など各分野の専門家と連携しながら、総合的かつ的確なサポートをご提供できる点も強みの一つです。
クライアント様の中には、専門用語に馴染みのない方も多くいらっしゃいます。一方で、専門家の皆様は、日常的に専門用語を使用されており、時としてそれが当然の前提となってしまう場面も見受けられます。そのような際には、私自身が「通訳」のような立場となり、クライアント様にとって分かりやすい言葉で丁寧に解説することで、安心してご相談いただける環境づくりに努めております。
岡本様: 基本的に、24時間365日体制で対応しており、クライアント様からのご連絡にはいつでもお応えできる体制を整えております。特に売り手様におかれましては、ご不安やご懸念を抱かれる場面が多く見受けられるため、迅速なご連絡を心がけております。常にお電話でのご相談が可能な状況を維持し、安心してご相談いただけるよう努めております。
岡本様: 近頃はウォーキングを趣味としており、日々の楽しみの一つとなっております。片道約40分ほど歩いた場所に大きな公園があり、そこには広々とした池がございます。池には鯉や亀などが多く生息しており、そうした風景を眺めながら過ごす時間や、公園内で読書をしながら静かに過ごす時間が、日常の中でのリラックスのひとときとなっております。
また、ワインも嗜んでおり、休日などにゆったりと楽しむことがございます。
岡本様: 現在、事業承継やM&Aに関する認知は広がりを見せておりますが、実際に事業承継について真剣にご検討されている中小企業の経営者様は、依然として多くはないと感じております。ご自身のご勇退やご逝去といった将来の出来事について考えることには抵抗を覚えられる方も多くいらっしゃいますし、また、中小企業の経営者様は現場で実務にも携わっておられることが多いため、事業承継に向けた時間を確保することが難しいという現実もございます。
しかしながら、万が一の事態により、急遽事業承継が必要となった場合には、企業全体に甚大な影響が及ぶ可能性がございます。私自身、そのような状況を実体験として経験してきたからこそ、事前の準備の重要性を強く認識しております。そのため、まだご自身では若いとお感じになられるかもしれませんが、55歳や60歳といった節目の年齢を迎える段階で、早期に事業承継の準備に着手していただくことが望ましいと考えております。また、M&Aを活用したご自身の出口戦略につきましても、より早期の段階からご検討いただける社会の実現を願っており、今後も事業承継の重要性について発信していきたいと考えております。
加えて、M&Aや事業承継に限らず、企業におけるナンバー2やマネジメント層の育成など、人材育成の分野にも積極的に関わっていきたいと考えております。これはPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)とも密接に関係しておりますが、企業の人材成長や組織におけるチームビルディングの強化にも注力してまいりたいと考えております。
岡本様: M&Aや事業承継について、何から始めればよいのか分からない、あるいは財務諸表の読み方に不安を抱えていらっしゃる経営者様も、まだまだ多く存在しているのが実情です。また、専門用語へのご不安から、専門家へのご相談に対して敷居の高さを感じられ、なかなか最初の一歩を踏み出せない方も少なくないかと考えております。
そのような経営者の皆様にこそ、積極的にお声がけをさせていただきたいと考えております。私自身、そうした方々にも安心してご相談いただけるよう、常に分かりやすく丁寧なご説明を心がけております。その結果として、経営者様ご自身の事業承継に対する理解が深まるだけでなく、企業全体の体制や意識の向上にもつながっていくものと確信しております。
M&Aや事業承継に限らず、今後の方向性がまだ明確でない経営者様に対しても、対話を通じて将来の出口戦略を共に見出していく姿勢で支援を行っております。まずはどうぞ安心してご相談いただければ幸いです。
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