譲渡額
非公表
売上高
非公表

工事/施工管理業界の事例

75歳塗装業オーナーのM&A事例 後継者不在からの譲渡

エリア
関東
オーナー
70代
売却検討理由
後継者不在
スキーム
株式譲渡

西尾 太一

キングスマンキャピタルパートナーズ株式会社

本案件は、75歳のオーナー様が後継者不在という課題に直面し、事業の存続と従業員の将来を見据えた上でM&Aを決断された事例でした。売り手様との信頼関係を築くために頻繁に訪問し、継続的な対話を重ねたことが、スムーズな成約へとつながった大きな要因です。
また、従業員の皆様の不安に寄り添い、一人ひとりに丁寧な説明を行ったことも、M&Aの成功を支える重要なポイントでした。M&Aは単なる企業の売買ではなく、そこに関わる人々の未来を創るものです。
現在、多くの建設業のオーナー様が、人材確保や利益圧縮の課題に直面されています。M&Aはこうした課題を解決し、事業をより安定・発展させるための有力な選択肢となります。本事例が、建設業界の皆様にとってM&Aを考えるきっかけになれば幸いです。どんなお悩みでも、ぜひご相談ください。

塗装業のM&A事例の概要 成功のM&Aへと導いた信頼関係

ー ディールの概要を教えてください。

売り手様は塗装業を営む会社で、塗装および防水工事を手がけていらっしゃいました。買い手様は年商20〜30億円規模の同業種の中堅企業で、下請けを担う大規模修繕業者様でした。

ー 売り手様が売却を検討された背景を教えてください。

売り手のオーナーは75歳を迎え、ご子息はいるものの事業を継ぐ意思はなく、後継者不在が課題となっていました。

75歳オーナーの決断とアプローチと成功の秘訣 成約に至るまでの道のり 厳しい現状を乗り越えて

ー 今回の案件を受託された経緯について教えてください。

当社からのお手紙(DM)やお電話でアプローチしたことがきっかけでした。売り手様から「後継者がいないため、いずれM&Aを検討しなければならない」というお話があり、進んでいった案件です。

ー 売り手様は、他のM&A仲介会社にもご相談されていたのですか。

他の仲介会社にもご相談されていたと伺っています。その中で、当社は売り手様と物理的な距離が近かったこともあり、週に2〜3回ほど訪問し、「当社なら最適な買い手様をご紹介できます」とお伝えしていました。継続的に話を重ねる中で信頼関係を築くことができ、専任契約をいただいて成約まで至った案件です。

ー 御社は調剤薬局のM&A支援に強みをお持ちですが、今回の売り手様は塗装業を営む会社でした。売り手様にはどのような点を魅力に感じていただき、受託に至ったとお考えですか。

私はもともとセキスイハイムという住宅メーカーに勤務していたことがあり、 そこを足がかりにお話をさせていただきました。売り手様はセキスイハイムと取引があったため、話を重ねる中で「取引商品や販売方法について詳しいですね」と評価していただき、徐々に信頼関係を築くことができました。

ー 買い手様の探索において、苦労されたことはありますか。

もともと調査薬局のM&A支援を専門としておりましたが、弊社代表の駒井はM&A業界に15年携わっており、 建設業界にも数十社、数百社規模の買い手候補先がいるような状況でした。 

また、買収ニーズについても日々打ち合わせを重ねて把握できており、「この企業様であれば、今回の売り手様の会社に関心を持っていただけるのではないか」と、すぐに最適な買い手候補の見当がつきました。

そのため、買い手探しにそれほど時間を要することなく、スムーズにマッチングを成立させることができました。

ー 今回の案件において大変だったことや、成功した要因はを教えてください。

売り手のオーナー様は75歳というご年齢でしたが、業務自体は特に問題なく遂行できていました。ただ、「言った言わない」が起こることが多々ありました。そのため、ご相談する際は条件や金額を明確にした資料を作成し、ご納得いただいた上で、買い手様へのアプローチを進めました。一つひとつ丁寧に進めたことが、M&Aの成立まで導けた一つの要因だと思います。

ー 売り手様とのコミュニケーションにおいて、他に気をつけた点はありますか。

通常、M&Aを行う際は従業員の皆様にも十分ご理解をいただいた上で進めていくのですが、今回は反対まではいかないものの、「本当に大丈夫なのか」という不安の声が一部で上がっていました。

そのため、私から従業員の皆様一人ひとりに対し、M&Aの経緯やメリットを丁寧に説明しました。その結果、「それであればM&Aを進めてもよいのではないか」と納得していただき、従業員の皆様からも了承を得ることができました。この点は、本案件において重要なポイントだったと考えています。

kingsman capital partners株式会社 西尾 太一 氏

成約後も続く信頼とコミュニケーション 地域に根付く関係性

ー 売り手オーナー様が最も満足されたポイントを教えてください。

M&A成立後も売り手様とはやり取りを続けていますが、「本当にM&Aを実行できてよかった。後継者を探していただいて、本当にありがとうございます」とおっしゃっていただいています。 
当初、「どのタイミングで進めるべきか」とのご相談もあったのですが、結果的に非常にベストなタイミングでM&Aを実施できました。「自分が亡くなった後も会社が存続できるので本当に良かった」と大変満足いただいています。

ー M&A後のアフターストーリーをお聞かせください。

実は、私の地元に近いエリアということもあり、日頃から地域の美味しいお店やお酒が楽しめる場所について話す機会が多くあります。私だけでなく別のアドバイザーも一緒に食事をする機会もあり、M&Aが成立して終わりではなく、その後も良好な関係を築けています。

また、「この業界はこうした方がいいのではないか」といった貴重な意見を日々いただき、勉強にもなっています。そういった意味でも、M&Aが成立して本当に良かったと感じています。

建設業界のオーナー様へメッセージ

ー M&Aを検討されている建設業界のオーナー様へメッセージをお願いします。

現在、建設業を営むオーナー様の多くが、人材確保に非常に苦労されていると伺っております。さらに、部材の高騰により建築費がかさみ、利益の圧縮が日々顕著に現れていらっしゃるのではないかと思います。

業界の先行きに対する不安もあるなかで、事業を右肩上がりに成長させていくためには、やはり人材の確保が欠かせません。また、東京もそうですが下請け業にも対応していかなければいけないなど、さまざまなご苦労があると思います。

こうした状況のなかで、M&Aは有力な選択肢の一つになり得ます。大手の傘下に入ると人材確保の課題も解消できますし、大型案件の受注機会も広がると思います。

一つの選択肢としてM&Aをご検討いただければと思います。貴社にとって最適な買い手様をご紹介いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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