売り手様は東京の70代のオーナー様でした。後継者不足による株式譲渡のM&Aです。買い手様は中部に本社がある非上場の製造業のオーナー様でした。
社長様とお会いし、会話が続き、M&Aのご相談をいただくといった一連の流れがありました。社長様が耳が遠かったこともあり、ゆっくりと耳元で話すことが多かったのですが、これが気に入られたポイントだったかも知れません。
その後、M&Aプラットフォームに掲載し、私が初めて面談したのが買い手となる社長様でした。オンラインでお話をした際に、面白い人だと感じ、私と似ていると感じる点でも特に良い印象を持ちました。正直に言うと、最初は本当に取引が成立するのか不安がありました。しかし、会社様の事業状況、決算書などを確認される中で大丈夫だと確信いただき、トップ面談まで取引が円滑に進みました。
社名にもその想いが込められているのですが、メッキ業界の本当の先駆者として、売り手の会社様はその技術に誇りを持っております。そのため、最も重要だったのは、金額面ではなく、これまで培われてきた技術の継承ができるかどうかという点でした。
買い手のオーナー様の会社は現在、12社ほどM&Aをされております。実際に売り手のオーナー様と買い手オーナー様の長野の工場なども一緒に見学に行きました。買い手の工場などもすべて見せていただき、売り手オーナー様・買い手オーナー様双方の親和性を確認できた点が非常に良かったと感じております。
実際、私自身はあまり何もしていないのですが、成功の要因としては、買い手様が素晴らしいビジョンと理念をお持ちだった点が大きいと思います。ニッチな業界ではありますが、その中でも技術の継承をしっかりと行うことができるという点が、非常に重要でした。 その重要な点を踏まえて、買い手様と売り手様をマッチングできたことが案件成功の大きな要因だったと感じております。
適切な買い手様をご紹介できたことだと思います。他に売却先がなかったということもありますが、私自身、事業のシナジーなどを重視し、フィルターをかけた上でご提案できたことがよかったと感じております。
売り手のオーナー様が事業承継後、引退されたことをホームページ上で確認しております。売り手オーナー様が引退を決められた際にはお電話をいただき、このM&Aがなければ、事業や社員、さらに海外のお取引先様にも影響があったかもしれない。メッキ技術は日本にとって非常に重要な事業のため、その技術の継承ができたことは、国全体にとっても大きな意味を持つと考えているといったお話をいただいたことがとても嬉しかったです。
製造業の技術面にも非常に精通しております。そのため、製造業やニッチな分野であっても、企業様をご紹介することが可能です。適切な買い手様を見つけて、技術をしっかりと継承していけるようお手伝いさせていただければと思いますので、ぜひご相談いただければと思います。
株式会社T&INKキャピタル
株式会社T&INKキャピタル
株式会社T&INKキャピタル
本案件は、単なる企業譲渡ではなく、技術の継承に重点を置いたM&Aの好例と言えます。売り手オーナー様の想いを尊重し、買い手との親和性を丁寧に確認したプロセスが成功の鍵となりました。特に、実際に工場を訪問し、双方の理解を深めた点は、信頼関係の構築に大きく寄与したと考えます。M&Aは単なる財務取引ではなく、人と技術の未来をつなぐ架け橋であることを改めて実感しました。